« 口のきき方 | メイン | 日本で食べたかったもの それはトンカツ »

2010年04月15日

経済は感情で動く―― はじめての行動経済学

経済は感情で動く―― はじめての行動経済学経済は感情で動く―― はじめての行動経済学
泉 典子

紀伊國屋書店 2008-04-17
売り上げランキング : 5654
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

非常にわかりやすくかかれた行動経済学の本。
初期の経済学では、人そして市場は合理的に行動するという前提で、経済活動の計画と予測が行われていた。しかし、人間は、そんなに賢い生物ではない。

脂肪分5%のヨーグルトよりも無脂肪分95%のヨーグルトが好まれるし、

100人の進む先に、99人が助かる道と1人が危険な目にあう道があると、人は99人が助かる道を選ぶ。

そして、A,Bから好きなほうをえらぶことができても、A,B,Cと選択肢が増えると、Cが明らかに他より劣っていたとしても、人は迷って選べなくなる。

人は、自分の都合のよい面だけをみて選択をする傾向があり、多くの選択肢があると選択できなくなり、過去の選択の結果(後悔や成功)にも大きく影響をうける。3つの選択肢があると、真ん中を選びたくなる。
自分の持っている者に対しては市場以上の価値を見出し、100万円を得する喜びよりも100万円を損する苦しみのほうが大きい。
その割には、あがっている株は売りやすくても、下がっている株は売りにくい。

数字のマジックとも言えなくないが、人間のこれらの行動は、全く合理的な判断ではないものである。
しかし、こういった非合理な行動が積み重なって、経済が動き、世界が動いている。

最近の研究では、これらの合理的ではない判断をしているときの、脳の活動などのデータ採取も進んでいて、人が合理的でない判断をしてしまうロジックも明確になりつつあるらしい。

さまざまな事例をもとに、なぜ人がそんな判断をしていまうのかを、心理学ともくみあわせてとてもわかりやすく解説した良書。
コミュニケーション、マーケティングなどの分野にも共通する解説も多く、中で触れられている理論は知っておいて損はない。

自分への備忘のためにも、いくつかのキーワードをメモしておこう。
選好の逆転(preference reversal), 保有効果(endowment effect), サンクコストの過大視(overestimate of sunk costs), コンコルドの誤謬(mistake of Concorde), アンカリング効果(anchoring effect), 少数の法則(law of small number), 平均値への回帰(phenomenon of regression to the mean), フレーミング効果(framing effect), 損失回避性(loss aversion), 省略の誤り(false of omission), 後悔回避(regret aversion), プロスペクト理論(The theory of Prospect), ポートフォリオ理論(The portfolio theory), ピーク・エンドの法則(peak-end rule), ゲーム理論(Theory of Game), ソマティック・マーカー仮説(somatic marker hypothesis)

投稿者 orval : 2010年04月15日 15:00

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.orval-net.com/mt/mt-tb.cgi/1166

コメント

コメントしてください




保存しますか?