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2008年03月21日

ルポ貧困大国アメリカ

ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書)
堤 未果

岩波書店 2008-01
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週末のブックストアで、五目買いした本の中に埋まっていた1冊。
このタイトルを選んだことに強い意図はなかったのですが、読み終えた感想は、「この本に出会えてよかった。」

そこに書かれているのは、アメリカンドリームなどのきれいごととはほど遠い、アメリカという大国にはびこる「格差」そして「民営化による悲劇」というなの驚愕の事実。
普段、メディアを通じて私たちが得ているアメリカの情報や、日本人がアメリカ旅行で体験するアメリカの雰囲気は、その大国の側面にすぎなくて、真実のアメリカはそこにはない。

- 6000万人の人が一日7ドル以下で生活をしているという現実
- 国と民営化のはざまで、まったく復興のすすまないニューオーリンズ
- 医療保険制度の民営化にともなう過度の競争化で異常に高額化してしまった治療費(盲腸の手術で2万ドル超、出産費用が1万5000ドル超)
- 中流のひとが病院に行けない国
- 先進国における乳児死亡率1位の国
- 一番安い食べ物はファーストフード。貧困と肥満が同義になりつつある国
- 貧しい少年時代を過ごした結果、人間として最低限の生活を送るための唯一の選択肢は、軍に入隊すること
- アーミーゲームに洗脳され、個人情報を抑えられ、入隊、そしてイラクへと送られる若者たち

サブプライムの問題をきっかけに、少しづつ綻びが見えつつあるアメリカであるが、いま、アメリカに起きていることは、私の想像を超えるものであった。

これは、アメリカが目指した「自由」の結果なのだろうか、日本はどのような立場でアメリカと接していくべきなのだろうか、そして日本の将来は・・・。
いろんなことを考えさせられる1冊。
新書という位置づけなので、すべてが真実かどうかは読者が選別する必要はあると思いますが、良書だと思います。

アマゾンのカスタマレビューでも好評のようです。
ビジネスや生活において、アメリカと少しでも関係する方は、知っておきたいひとつの情報だと思います。

最後に、著者があとがきにのせたコメントを引用

無知や無関心は「変えられないのでは」という恐怖を生み、いつしか無力感となって私たちから力を奪う。だが目をふせて口をつぐんだとき、私たちは初めて負けるのだ。そして大人が自ら舞台から降りた時が、子供たちにとって絶望の始まりになる。

投稿者 orval : 2008年03月21日 23:33

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