2010年03月05日
イノベーションのジレンマ
![]() | イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき (Harvard business school press) 伊豆原 弓 翔泳社 2001-07 売り上げランキング : 1357 おすすめ平均 ![]() Amazonで詳しく見る by G-Tools |
数年ぶりに再読。
良い本は、読むたびに新しい発見があります。
市場を開拓し、会社にとって新しい利益の原泉となる可能性のあるイノベーティブかつ破壊的な技術が、安定した大企業から生まれることはほとんどありえない。
それは、合理的な投資ではないからである。
その理由は3つ
1. 破壊的な製品は利益率が低い
2. 破壊的な製品が商品化されるのは小さな市場
3. 企業にとって収益性の高い顧客が、破壊的な製品を求めないこと
合理的なプロセスで運営されている企業であればあるほど、上記のような場面では合理的な判断として、投資を否定することが正しいプロセスとなる。ここにジレンマが存在する。
本書では、多くの具体的なケーススタディをもとに、持続的技術を追い続けた企業の多くがいずれ衰退し、破壊的技術にチャレンジした新興企業が成功した事例をとりあげている。
そして、そこから得た経験則をまとめ、企業が破壊的技術にとりくむためのポイントをとりあげている。
市場がうまみのある規模に拡大するまで待つ
小規模な組織に小さなチャンスを与える(能力のある人材を能力のある組織に割り当てる)
本書の初版が書かれてから、9年近くの月日がたつが、その内容はまったく色あせることはない。
海外企業の低コスト戦略への抵抗に苦しむ、多くのメーカーの経営者やエンジニアが今もまさに悩んでいること、そのものズバリがここでは述べられている。
(最近は別の品質話題で賑わっていますが、)ハイブリッドカーを成功させたトヨタや、iPhoneを世に送り出したアップル。
少なからず、このジレンマを乗り越えた企業も存在する。
この本と、これらの企業の事例から学べることは多いはずだ。
投稿者 orval : 20:55 | コメント (0) | トラックバック (0)
2010年03月04日
インドの言語
先日、インド人のグループと食事をする機会があり、言語についての話題に。
そこには、8人のインド人がいたのですが、驚いたのは、その8人が実は全員違う言葉を使っていたということ。彼ら彼女らの出身が異なることもあって、ヒンディー語だけでなく、タミル語、マラーティー語など全員が違う言葉を使っていたのでした。
しかもそれらは、言葉としての成り立ちも大きく異なるらしく、互いの言葉はほとんど理解できないようで、共通にコミュニケーションがとれるのは、つまり英語だけということ。
私たち日本人と話すときだけ英語を使っていて、その裏ではそれぞれの母国語で話をしているのかと思いきや、常に英語だったとは・・・。
そうなると言語は自然淘汰されて英語だけになってもよさそうなのですが、そこにはいろいろ事情がある模様。
奥が深いぜ、インド。
http://ja.wikipedia.org/wiki/
投稿者 orval : 23:05 | コメント (0) | トラックバック (0)
2010年03月02日
理系の秀才たち
3月になって受験シーズンも終わり。
ちょっと前の記事ですが、愛読している藤沢氏のブログ「金融日記」のエントリーから。
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/51654318.html
日々猛勉強に勤しみ、受験戦争を勝ち抜こうと切磋琢磨している中学受験生たち。
そのトップクラスの生徒たちの頭の良さ、希少性は非常に高いもの。
そんな超エリートと呼ばれる生徒たちの多くが、必死で目指すのが東大のわけだが、東大まで上り詰めた結果、マンモス大学教育によって、その希少だった頭脳たちは、平凡な物へと均一化されてしますう。
では、どうすれば彼らのポテンシャルを最大限発揮できるのか・・・というのがこのブログの要旨。
その意見には賛成。
日本では取り組みの始まったばかりの飛び級ですが、その効果には期待したい。
「公文式」のように、生徒自身の進度に合わせて、適切な教育機会を与えていくことで、可能性は広がるはずではないだろうか。
飛び級にはネガティブな意見もあるようだが、そもそも数万人を対象としたような制度ではく、限られたエリートを対象にすることを思えば、メリットのほうが大きいはずだ。
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/51655722.html
藤沢氏のエントリーは続く。
では、そんな天才だった小学生たちは、大人になった今何をしているのか。
皮肉たっぷりなんだけど、たぶん事実なんだでしょうね。
なんだかもったいないです。
もっと大きなことにその可能性を使うことができれば、日本はもっと良くなるのかもしれません。
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/51657517.html
そして受験ネタは、このエントリーで締めくくられました。
これも大方の意見としては、真なのだと思います。
きっと、成績のよい理系学生の先には、医学部という道がもっとも、高意義かつ高収入の仕事といえるでしょう。
ですが、先のエントリーにあったような、年に数人レベルのとてつもなく成績の良い理系生徒たちの進む先には、もっと異なる選択肢もあるはず。医学の道以外にも、大きな価値と、高い収入を両立できるような職業が。
私のような凡人には見つけられていませんが、未来のある理系のエリート学生のみなさんならば、きっと見つけられるはず。
投稿者 orval : 23:19 | コメント (0) | トラックバック (0)
2010年03月01日
バンクーバーの素敵な写真
バンクーバーオリンピックもあっという間に終わってしまいました。
フィギュアもパシュートもとっても印象的でした。
毎日多くの映像が、たくさんの感動を届けてくれましたが、写真だからこそ伝わるものもあります。
素敵なバンクーバー写真を見つけたのでぜひ。
投稿者 orval : 23:53 | コメント (0) | トラックバック (0)
2010年02月21日
やっぱ寿司がうまい@日本

カレーもうまいけど、やっぱり寿司が好きかなぁ。
日本人に生まれてよかった・・・。
最近は、インドから帰ると寿司を食べるのがパターン化してきたような気がする。
投稿者 orval : 21:36 | コメント (0) | トラックバック (0)
2010年02月19日
やっぱカレーがうまい@バンガロール

今週は出張でバンガロールへ来ています。
オフィスとホテルとの往復だけなので、ほとんどブログに書くようなネタはないのですが・・・
今回改めて感じたこと。
やっぱりインドのカレーはうまいです。
今回も、昼と夜、ベジとノンベジ合わせて20種類近くのカレーを食べましたが、どれも外れなし。
個人的にはマトン系のコッテリしたものが好きですが、ホウレン草ベースの柔らかいものもナンとよく合っててたまりません。
スパイスにこだわって、自宅でも作ってみたいものです。
今回は、オフィス近くのタンドールというレストランでいくつかのワインを試しました。
インド産のワインで、シラーやカベルネから作られたものが多いのですが、どれもその濃厚さが特徴。
気温や地質によるブドウの質のせいなのか、生産管理のせいなのかはわかりませんが、いずれもヨーロッパ系のものよりもこってり。
でも、この濃厚さがカレーのスパイスに負けないパワーになってるんですね。
投稿者 orval : 21:25 | コメント (0) | トラックバック (0)
2010年02月18日
ブリッジマンの技術
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日本人同士で話をしていても、以外とコミュニケーションについての課題は多い。
実際、私たちのまわりでも、マーケティング部の人間とエンジニアとの会話がかみ合わなかったり、高齢者の方とはうまく表現に気を使わないと意思疎通が難しかったり、というケースが多い。
それらは、考え方の枠組み(フレームワーク)が違うからだと、火山学者である著者は述べる。
そして、それらのコミュニケーションを円滑に進める、「フレームワークの橋渡し」ができる人たちのことをブリッジマンと定義している。
たとえば、国会答弁の会話や、特許の請求項などに書かれた言葉は、常人には理解しがたいものがある。それは表現の枠組みが違うからだと考えれば納得できる。
この枠組みの違いを乗り越えるために、この本の中では、まず相手を知る方法、そして自分を変える方法が述べられている。
人間は自分の見たいものしか見ようとしないという、心理学でいう「認知のバイアス」がある。
それゆえに、コミュニケーションがうまくいかないのは自然なこと。
コミュニケーションがうまくいかない場合に、相手が少しでも考えを変えてくれれば、と思うのが普通である。
しかし、このバイアスを理解していない相手に対して、考え方を変えようとするのは解決策にはならないことがほとんど。
状況に応じて「少しだけ自分を変える」というのが、ブリッジマンとしてのコミュニケーションの鉄則らしい。
なるほど、「少しだけ」というのがポイント。
フレームワークの部分だけ、自分の性格や好みのことはおいておいて、一時的に相手に合わせておけば、あとは自分のスタイルでのコミュニケーションができるはず。
わかりやすくて、実践的なヒントがちりばめられた一冊。
相手に変わってほしいと悩んでいる人は、一度目を通してみては?
投稿者 orval : 23:49 | コメント (0) | トラックバック (0)
2010年02月16日
ソニー VS.サムスン
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家電業界の2強であるソニーとサムスンについて、韓国人の著者が鋭く分析をした書。
ひとことで、成功、失敗と語れるほど単純な話ではないが、ここ数年のソニーとサムスンの優劣を分けた理由が客観的かつ明晰に分析されている。
両社の違いは、3章のタイトルにもなっている「デジタルドリームキッズと刺身屋」ということばに象徴される。
時代を切り開くコンセプトメーカーとして、アナログ時代からいち早くデジタルエンターテインメントの世界へ移行しようとしたソニー。そして、半導体を刺身にたとえながら、徹底した生産管理と在庫削減で効率化を追求したサムスン。
21世紀の時代という舞台で、両者の戦略の結果は、明確な優劣となって現れた。
その理由の多くは技術力の差ではなく、人事・リーダーシップの問題であり、組織の問題であると。
アナログ時代に栄華を極めたソニーのビジネスが、デジタル化に伴って陰ってきたのにはいくつかの理由がある。
時期を逸したブラウン管工場への投資を、埋没費用として生産できず、PDPやLCDへの投資が遅れたこと。
森田氏、井深氏、大賀氏から先、適切な後継者を育てることが出来なかったこと。
グローバル企業を目指して現地化をすすめながらも、その運営は大賀氏をはじめとする一部の個人に依存し、日本的な企業活動全体がついていけなかったこと。
EVAの導入によって、カンパニーによる行投資へのインセンティブが失われてしまったこと。
一方のサムスンの特徴は明確である。
進化の流れが速い半導体の進化の中で、適切に投資を行い先行企業として、先行者利益をしっかりと価値とったこと。
イコンヒ会長と少数精鋭の秘書室の下す、軍隊的とも言える絶対的な「恐怖経営」による意思決定の速さ。
組織に忠誠心を誓い、組織文化に沿った人だけを選別する、徹底した採用人事。
上記に加えて、現在、サムスンがソニーに対して優位に立っている理由の一つは、明確な目標(ソニー)をもとに走り続けることができたからと著者は説く。
その目標を失ったサムスンが、これから先、ソニーと同じように迷走することは大いにありえる。
サムスンがソニーと同じ道を歩まないためにはどうすればよいのか、そのヒントはこの本の中にあるのかもしれない。
このレポートがまとめられた2008年以降も、驚くほどのスピードでサムスンの成長は続いている。
為替の影響を抜きにしても、サムスンはすでにトップメーカーのひとつとして、時代を切り開くことに挑戦し始めている。
この本の分析通りにサムスンが先頭を走ることができるのか、ソニーの巻き返しが始まるのか、2010年も両社の動向には注目である。
投稿者 orval : 10:47 | コメント (0) | トラックバック (0)







